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sound sepher's PASTIME

ゲーム開発で思ったことや、趣味などの話を書き綴っていきます。

素人が思うゲームエンジンの雑感・RPG編

 ツクールに挫折してウディタに移行して4年、その間に色んな人の話を聞いたり、自分で触ってみたりして知った、各々のゲーム開発エンジン・ツールについての感想をまとめておきたいと思います。まずはRPGコンストラクションツールから。

(1)RPGツクールVXAce

 まず僕がはじめに挫折したVXA。Windows7ではゲームの起動に果てしない時間がかかるようになりました。Windows10ではどうなんだろう。

 今ではずいぶん価格も落ちて手に入りやすくなり、それなりに扱いやすく、配布されるスクリプトも良いものが多いのですが、いかんせん本格的に作る際にRubyを学習する手間がかかります。Ruby独特の構文が素人には覚えづらい。

 また、スクリプトオブジェクト指向すぎてクラスひとつ覗いただけではなにをしてるのか全然わからないこと、コメントがほとんどないこと、ひとつ改造すると他に大きく影響することが多く、素人が自力で解析して作れるようになるまでにプログラムがトラウマになる可能性が高いです。

 ちなみに解像度は640x480px、1グリッド32x32px。2017年のゲームとしては、いかんせん画面サイズが小さすぎる…。「昔は選択肢がこれしかなかったけど、今なら選ぶ必要はない」みたいな感じ。

 ただ、VXAに慣れた人は「MVの機能が出揃うまでVXAを使い続ける」と言ってる方が多いので、やはりあらゆるスクリプトが出揃っているのは強いなあと思う次第。

(2)RPGツクールMV

 新しい方のMV。ふつうに作るだけでもそこそこいけます。

 また、すべてがjavascriptで出来ています。なので、ブラウザゲームも作れます。むしろ出力されるexeはHTML5を動かすブラウザだったりする。中身を見るとVXAより若干簡単になっていて、アルゴリズム自体はVXAと変わりがあまりないので、VXAからスクリプトに慣れ親しんできた人は移行しやすい…かも。やってることは大体一緒で、かつ簡単ぎみ。画像ひとつ毎にボタン機能とかまで継承されるので、なんかFlashっぽいなーって印象。ターミネイトしなくてもいいし。ちなみにMVスクリプトもコメントがほとんどないです。

 画面サイズは、プラグインと呼ばれる追加&上書きスクリプト機能によって拡張できます。どんなサイズにも拡張できます。グリッドサイズも調整できますが、ツール側では非対応です。

 解像度は基本サイズ800x600px、1グリッドは48x48px。解像度が大きくなった反面、ドット絵の解像度が大きくなりすぎて、自前でドット絵を書く場合、イラストと手間があまり変わらなさそう。実際、クオリティの高い自作グラフィックを書いてるツクラーさんには、イラストを動かす、そもそも通常画面を使わない、などで対応してる人も見かけます。

 ふつうに使うぶんには既存ドット絵をすげ替えたりいじる機能が充実しているので、見た目をオリジナルにしたい、という欲求がないかぎりは万能です。

 ツクールの良い点は、アイテムや武器、スキルに至るまですべての効果値にスクリプトを適用できること。計算式や変数をツール側で直打ちすれば、そのまま対応します。これは他のRPGコンストラクションツールにはない、一番便利なポイントです。

 あ、あと多分17年現在で一番サポートが強いです。自作ゲームフェスMVや、ニコニコのアツマール、もくもく会など、KADOKAWAさんやドワンゴさんの企画側の方が盛り上げようとしてる姿が見えるのが、作り手にとって優しい部分だと思います。

 そうそう、iOSAndroidHTML5向けに出力する機能もあるので、これから変わりゆく時代に現状で対応している唯一のツールです。

 …そういえば、メニューを何度も開いてるとメモリリークで落ちる、というバグは解消されたのかなあ?

(3)wolf RPG Editor

 僕がメインで使ってるエディタ、通称ウディタです。最近バージョンアップして、解像度を選べるようになりました。最大1280x720px。グリッドサイズは最大40x40px。1280x720pxで32x32pxのドット絵も使えます。これは、これまでの素材が大画面ですべて使えるということです。これはツクールMVでは難しい。

 ツクールで言うスクリプト部がすべてコマンドで作られています。スクリプトで挫折した方はこちらを使うのもアリですが、いかんせん初見ではツール自体がわかりづらく、どこでなにをしているのかがまずわかりません。wolfRPGエディターではじめるゲーム制作という本があるので、このチュートリアルを余さず自分の手でこなしましょう。作れるようになります。マジで。

 ウディタの一番強い点はデータベースが最高にわかりやすく、追加しやすいことです。ツクール等では追加機能はメモ欄という小さな枠の中で細かく追加するので見づらいのですが、ウディタの場合はデータベースが非常に見やすく、あらゆる機能を1枠100個まで追加でき、枠はほぼ無限といって良い量増やすことができます。コア部からデータベースを読みだす場合もすごく簡単で、これはデータベースゲームと言っても過言ではないRPGを作る上で、とても便利です。

 ただし、スクリプト部(コモンイベント)はオブジェクト指向的にはあまり作られていないため、あるクラスを別のところで流用したい……といったときに、デフォルトの基本エンジン部はほぼ流用不可能(ひとつでほぼすべての機能を扱ってる)です。戦闘部を新たに上書きした場合、他の人が作った機能はひとつも入れられないと思って間違いないです。ちなみに僕はほぼ全部の機能を書き換えて作り直しました。

 あとは、個人で作られているツールなので、どうしてもサポートに限界があるということでしょうか。ほぼすべてを自力でなんとかすることになります。

(4)スマイルゲームビルダー

 他のツールとの大きな差異は、3DでRPGが作れるということに尽きます。そのため3Dモデルが必要になるのが敷居が高いところですが、床部分はテクスチャをツクールのように張り替えることで、自作することができます。一応、2Dドット絵を3D画面に出して動かすこともできます。…が、やはり3Dモデルが欲しくなります。

 見た目がちょっとマインクラフトっぽいですが、マイクラみたいにブロックを積んで作るわけではないです。床(同じテクスチャ)を1~10ブロックの高さで調整して、その上にイベント用モデルを配置する、という仕様です。

 現状ではRPGが作れる最低限の機能がサポートされるに留まっています。ツクールやウディタにあるコモンイベントはありません。よって、複雑なイベントは作りにくく、そのぶん敷居が低くなっています。戦闘画面は2Dと3D戦闘の2種類がサポートされていますが、個人的には3D戦闘をオススメしたいです。

 スマゲビの良い点は、カメラを自由に調整できること。カメラの位置、深度等もすべて実際の表示サンプルを見ながら調節できます。カメラをいじらなければ、スマゲビの真価は発揮できないと言っても過言ではないくらい、重要な要素になるでしょう。

 戦闘の敵AIがターン+条件+行動内容で設定できるのも強いです。これはウディタでは自作しない限り不可能ですし、ツクールではちょっと工夫する必要があるでしょう。この機能はつまり、FF4やセブンスドラゴン2020レベルのAIを実装できるということです。便利ですよ。

 あ、あと。重要なことがありました。販売されている追加モデルに、コープスパーティーのチームグリグリさんが作った、公式コープスパーティー3Dモデルがあります。コープスライクなホラーアドベンチャーを作りたいなら、スマゲビ一択かもしれません。

まとめ

 初心者はツクールMV(そのまま上級者までフォロー可)、自作したいときにスクリプトがつらければウディタ、3Dを扱いたければスマゲビ。これに尽きます。

 年末くらいまでには有志の方々が作ってるプラグインがある程度出揃う見込みなのと、コンテストなどでその先もフォローがしっかりしているツクールMVが現状では強いなあと感じています。さすが大企業……。

 ……といった感じでしょうか。