sound sepher's PASTIME

ゲーム開発で思ったことや、趣味などの話を書き綴っていきます。

ゲームを作るということ

 僕もまだ体験版クラスしか完成させることができていませんが、もしこれから先ゲームを作りたいと考えている人に伝えたいことがあります。きっと同じ道のりを歩む人もいるはずなので、感じたことをここ残しておきます。

企画者はツールやエンジン等の根幹部をいじれるようにすること

 企業ならまだしも、個人制作規模の場合、プログラマが離脱してしまえば100%頓挫です。それを防ぐには、自分で根幹部をいじれるようにするしかない。誰かが抜けたら動かなくなるという事態の発生率を極限まで落としましょう。僕は最終的にイラスト部以外を(時間はかかるけど)いじることができるようにしました。たぶん、これからイラストにも手を付けます。

ゲーム開発は年単位かかる

 ミニゲーム程度でもゼロから作るなら数ヶ月はかかるでしょう。もっとかかるかも。その間についてきてくれる仲間はいったい何人いるのか。みんなの進路は? ケンカを一度でもしないと言い切れる? 誰かの本業が忙しくなったら、空いた人の作業をカバーできる? 色んな問題が出てきます。

 ちなみに僕の場合、現在開発中の「箱庭セレナータ」用のドット絵を1万チップ書くのに2ヶ月、ゲーム画面のワイド化&それに伴ったUI刷新&追加システム制作で2ヶ月、トータル4ヶ月かかりました。ゲームを完成させようと空けた4ヶ月が、すべてそれらに食われてしまいました。恐ろしい……。

 ウディタは1プロジェクトの起動した時間合計が確認できるのですが、僕は2568時間でした。他のツールの起動時間は含みません。恐ろしい……。きっともっとかかってる人もいる。

まずは一人で作る

 「ゲーム作りたいんだけど、きみ、プログラムやらない?」これはほぼ間違いなく頓挫します。プロトタイプでもなんでもいいので、まず自分で作れるかどうか試しましょう。作れそうなら自分で作って、動くものを人様に見せられるようにしましょう。動くものを人様に見せられたところからがスタートです。動くものを見せられない素人の企画に乗る人なんて居ません。居ませんでした。当たり前ですね。

欲張らない

 「RPGを作りたいな~」「戦闘も凝ろう!」「探索も凝ろう!」僕はこれで5年かかっています。RPGを作るなら、戦闘か探索か、どちらかにまず絞ったほうがいいかもしれません。

 本来は、小さな作品をリリースしながら少しずつ規模を大きくしていくのが理想のようです。一箇所ごとにマスターしつつ、それを主軸にした作品を完成させていく。いきなりデカイ作品を作ろうとすると、それを作るためのノウハウを手当たり次第研究することになります。ほんとうに既存の同ジャンルのゲームを全部触ることになります(経験談)。

一人暮らしで個人制作は相当苦労する

 拠り所があるなら実家に頼るなりしたほうがいいです。僕の知りうる限り、個人制作で大きな結果を残せた人は実家住まいか、お金持ちか、後先考えず作ることに集中した傾奇者のどれかです。働きながらは時間がかかりすぎる

 ちなみに僕は一人暮らし。フリーのサウンドとして働きつつなので、数ヶ月開発中断なんてことがたびたびあります。本業を疎かにすれば死にます。すぐさま仕事がなくなって死にます。お仕事が一番大切です。それはチームなら全員がそうです。

ホントに大変だけど諦めない

 作り始めればわかりますが、道のりの長さにめまいがします。途中で自分が作っているものが本当におもしろいのかわからなくなることもあるでしょう。でも、諦めなければ少しずつ少しずつ形になっていきます。自身の技術も上がっていきます

 本来、ゲームに関わるひとつひとつの技術は、その道のプロがいるくらい奥の深い世界です。僕の本業はサウンド制作ですが、既に15年たっています。それらを個人でやろうとするんだから、できなくて当たり前というつもりで、当たって砕けましょう。やるしかない。やらなければ誰もついてこない。何も完成しない

作っているときは本当に楽しい

 すべての苦労はこれで忘れることができます。だからみんなゲーム作りに夢中になるのでしょう。

まとめ

  • 企画者は自分で根幹部を触れないと頓挫しやすい。
  • まず一人で作って、人様に動くものを見せて信用してもらおう!
  • いきなり大作を作ろうなんて考えちゃダメ。5年以上かかる。
  • 一人暮らしでゲームを作るのは大変。生活費捻出が大変。
  • 大変だけど諦めずにチマチマ作り続けよう。
  • ゲーム作りは本当に楽しい!

 僕も望んだ世界にたどり着くまでには、まだまだ越えるべき壁がたくさんありますが、がんばりたいと思います。もしこれから始める人がいたら、ものすごく大変だけど面白いよ! と伝えたい

 お互いがんばりましょう! いつか互いのゲームを見せ合える日が来るといいですね。