sound sepher's PASTIME

ゲーム開発で思ったことや、趣味などの話を書き綴っていきます。

すべては演出のために

記事のはじめに

 ちょっとまだ研究中の要素なのですが、みんなにも共有したいので、今わかってることのさわりをまとめてみました。知ってる人は知ってると思いますが、これからゲームを作る人にとってのヒントになったらいいなあと思います。雲をつかむような話題なのですいません。

本文スタート

 ゲームを作っていて感じたのは、面白くなるも、面白くなくなるも、活かすも殺すもすべて演出次第であるなあ、と。

 演出に含まれる要素ってたくさんあるので一言では言い尽くせないのですが、例えば時間的に言えば間。空間的に言えばキャラクターの位置とカメラに映る距離関係(など)、ライティング。テキストで言えば、「……」や「――」や「、」などの使い方(間に近い)、セリフの言い回し、それらを含めた文章の表現方法。いろいろあると思うんですが、それに加えてゲームには、「パラメータ」って概念があるんですよね。

パラメータも演出のうち

 ザコ敵なら1ターンで全滅させられる。ボスなら苦労しないと倒せない。それ以外にも、HPが0になっても倒れないキャラクターなど、パラメータから演出を作ることができると。

 ゲームバランスも、演出のうちだったんですね。そう考えると、バトルも演出のひとつなのかなー、なんて。

 すばらしいゲームは演出もすばらしい。意味のない要素がない。音楽でも「このパートにはどんな意味があるんだい?」って感じで、音色、まとまりとしてのフレーズ、小節間のフレーズ、縦軸で見る和音の繋がりで細かく意図を盛り込んでいくのが基本なのですが、それをゲームでは拡大解釈した形で盛り込むことができるみたいです。

 全体の方針にあわせてパートごとに「こうしました」っていう「意図」を盛り込む。それが大切なんだなあ、と。

インタラクティブなところも活かしたい

 ちなみにインタラクティブとは「対話型」「双方向」、つまり「なにかをしたら結果が返ってくる・反応がある」ことを指します。まさにゲームのことです。

 既存ゲームでもたくさんいろんな試みがされてるんですが、クロノトリガールッカの母親イベントとか、MGS3のラストシーンとか、バイオハザード1のかゆうまとか、プレイヤーの意思を問うイベント、自動では進まない・自動で進ませてはならない、などいろんなアプローチがあるのかな。I wanna be the guyなんかもすべては演出だと思います。

 これをうまく使うと、びっくりするほど衝撃的な体験ができるので、やっぱりゲームは「体験型」のメディアなんだなあと思う次第です。ちょうどVRとかいろんな試みがされてるので、今後はそういうところからも面白い提案が出てくるんでしょうね。もう出てきてるかな?

 インタラクティブな表現はゲームでしかできないことで、上記みたいなヒントがあれば割とゲーマーなら思い当たる作品が出てくると思うので、そこから「このゲームのこのイベントは、こういう理由でこんな体験型のイベントがあった」みたいに掘り下げて、「なぜそうしたのか」を自分なりに解釈していくと、演出のデータベースができていくのかな~なんて感じています。

実際作るときは

 そうすると「じゃあ自分はこういうイベントでこういう演出をしよう」なんて雰囲気で、最初は真似事かもしれないですけど、自分なりにやりたいことのアイディアをゲームで表現できるようになる、もしくは訓練でできるようにしていくと。

 基本は「なにかをしたら、なにか返ってくる」ことなので、ここから色々工夫すると、なにかおもしろい提案ができるかもしれません。これは他の分野みたいな一方通行の分野ではなかなか出てこない提案なので(あるにはある)、突き詰めて考えてみたいですね。

 もちろん、すべては演出のために。