sound sepher's PASTIME

ゲーム開発で思ったことや、趣味などの話を書き綴っていきます。

ゲームのカメラで気になるところ

 3Dでゲームを作ってみてすごく感じたんですが、カメラの扱いって悩みますね。なにに悩むかというと、カメラ一発だけでも心情や演出がガッチリ表現できること。あと、2Dで作るときは思い至りもしなかった、「どこにカメラを置くか」という問題です。

カメラ一発で演出できる(でも相当むずい)

 まずゲーム上でカメラを動かすって、そもそもエンジンにそういう機能が搭載されていて、かつキャラクターをリアルタイムで眺めながらカメラ回さないとすごくやりづらいんですよね。昔のゲームってどうしてたんだろう。コンテ切ったあと、意図にそうように距離計算したり予測しながら作ってたんだろうか。そうだったらすごく大変だ。

 スマイルゲームビルダーの場合、キャラがカメラ演出中に表示されないので、キャラが居る位置を想像しながらカメラを動かすことになります。もちろんテストプレイで何度も意図通りの位置にキャラがいるかどうかチェックしながら作るんですけど、これかなりやりづらいんですよね。でも実装する上で、これ以上作りやすい案を思いつかないので、これで(他のエンジンも)作ってるのかな~。

2Dとの違い

 RPGの2Dって、カメラ完全固定にせざるを得ないので、カメラは可視範囲程度しか影響してこなかったんですが、3Dだと手前に物体があったらすごく邪魔になったりとか、けっこう苦労するんですよね。2Dで可視範囲調整できないのは苦痛だったんですが、3Dだと調整できる代わりに物理的に見えなくなるという問題が起きるというジレンマ。

 邪魔なオブジェクトをイベント開始時に消すみたいなこと、やりますよね。プログラムレベルからいじれるとしても、どの距離のものを自動で消すとか不可能ではなさそうだけど、マップエディタ上であらゆるものを計算しないと、なにかしら残ってしまうだろうしなあ。

2Dでは可視範囲でゲームが変わる

 見下ろし型のRPGで顕著ですが、画面1つで見える範囲が変わると一気にゲームの雰囲気や、一度に見える情報量が変わります。可視範囲の判断基準がなかったらどうするでしょう?

 ツクールなどは従来は完全固定1マス32x32pxの解像度640x480pxのようにフォーマットが決まっていたので、ゲーム画面の可視範囲も決まってましたが、最新のツクールやウディタは、ほぼその制限が取り払われたので、自分でルールを決める必要が出てきました。

 昔のRPGは可視範囲が狭いのを利用して迷路を作ってましたが、高解像度で1マス基準が32px、40pxだと可視範囲が広すぎて、同じ思考回路でマップを作ると迷路になりません。それどころか、情報量が多すぎて邪魔に感じるほどになってきます。

 過去の仕様と現在の仕様の整合性をどう取るか、そもそも過去の仕様を切り捨てて同じ考え方をせずに作るか、など取捨選択が必要になってくるでしょう。

過去の仕様は過去の時代にあわせて作られている

 今、昔と同じやり方でゲームを作ろうとしても通じないです。昔みたいなゲームを作りたいなーと、今のフォーマットで作りはじめるといろんな箇所で違和感と不整合にぶつかります。昔風のゲームがそれっぽく動いてるのは、開発者が研究して今の仕様にあわせた結果なんだなーと。

 じゃあいま作るならどう作るかな~、と考えるのが、カメラにしろ何にしろ、健全な作り方になるのかな…と感じてるのでした。